アクセサリー デザインの記録

「アクセサリーデザインの記録④」クレセントリング

小さなパールの粒を連ねたクレセントリング。上質な小粒パールの光と艶を連ねたシンプルデザインで仕立てました🤍


小粒の淡水パールはアミティエをスタートした初期の頃からのお気に入り素材。淡水パールをデザインに取り入れ始めた頃、当時は浅草橋で主に仕入れをしていました。でも浅草橋では思ったような天然石やパールが見つからなくて。そこでジュエリータウンとして有名な御徒町に行くようになりました🚃


その頃はネットの情報が今ほど普及していなくて、私自身もまだアミティエのホームページを持っていない時代です。頼りは雑誌や人づての情報など。御徒町でどうやって仕入れるか、どのお店に行けばいいのか、見当もつきませんでしたが、「でも、まぁとにかく行ってみたらわかるかも。歩いて探してみよう」、そんな感じで通うようになりました。


そして何度か訪れて歩いている時にたまたま入った小さなパール屋さん。 そこが私好みのちょっと渋い、綺麗過ぎない、ちょっといびつな淡水パールを沢山セレクトをされていたんです!そのお店で私がイメージするパールを沢山仕入れる事が出来た事がすごく嬉しくて、アトリエに戻ってから机に並べてニヤニヤしたのを思い出します。小粒パールもそのお店で出会ったのが最初。それから数十年、今は何軒かお気に入りの仕入れ先があって足を運んでパールを選んでいます。


私にとって小粒パールの魅力、それは何と言っても可憐で繊細な存在感。バロックや大粒のパールの魅力とはまた違う、小粒にしかない静かな美しい存在感が大好きなんです✨☺️


私なりの解釈ですが、小粒パールは小さな面積にあしらってこそ魅力が生かされる気がします。耳元や指先、そしてブローチの影の部分など。ブローチにあしらうと、主役ビーズの存在感をより美しく引き立ててくれたりもするんです。小さいながら大きなパワーを秘めてるんですよね。


そんな小粒パールで仕立てたクレセントリング。これはアミティエの初期に確か本に掲載し、レッスンもして、そしてキットでも人気だったデザイン。それを全体のフォルムやパールのバランスなどを少しアレンジして復刻しました。


デザインを復刻する時って、まったく同じには仕上がらないもの。やっぱり私の今の気持ちや気分が投影されます。今回もデザインしながら、小粒パールが好きなんだなぁと改めて感じながら、そして淡水パールにガラスビーズなど異素材をミックスするのが私らしいんだなとしみじみ思いました。


それぞれの素材の美しい個性と魅力。それをミックスすることで、より引き立たせニュアンスが生まれる。そしてそのニュアンスがデザインの余白にもなり、実はシンプルさにも繋がっていく。これはアミティエスタートの頃から変わらない私のデザインベース。ずっとデザインする作業をしていると、自分のこの感覚に迷う事もあったりしますが、今改めて、これがアミティエらしさ、私らしさだなと思っています☺️🤍


こんなに深い小粒パールへの愛、沢山語っていますが‥‥、残念な事に年々日本で流通する量が減っているそうです。これは小粒パールだけでなく、パール全体に言えることだそう。コロナ禍以降、諸外国に比べて日本の仕入れパワーが弱いそうで。良いものはなかなか日本に来ず、入ってきてもとても価格が上がっている現状。当たり前ですが、私がアミティエを始めた頃に比べると、今は5〜6倍になってる感じがします。


なのでクレセントリングをお持ちのお客様、どうぞ末長くご愛用下さいね。そして以前にレッスンやキットでご購入されたお客様も、ワイヤー切れやデザインチェンジのご希望などございましたら承りますので、どうぞお気軽にご連絡ください📩


希少になりつつある小粒パール、美しい光と艶が大人の指先にぴったりの可憐な華やかさを運んでくれます。クレセントリング、ホワイトも残りわずかですので、気になる方いらっしゃいましたらご検討くださいませ☺️

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